武士の戯言-Bushi no zaregoto- いろはうた 忍者ブログ
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いろはにほへとちりぬるを
わかよたれそつねならむ
うゐのおくやまけふこえて
あさきゆめみしゑひもせす



と有名な「いろは歌」ですが、
あまり意味を知らない人、多いと思います。
漢字にすると解りやすくなるので
まずは変換してみましょう。



色は匂えど、散りぬるを
我が世誰ぞ常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見し 酔いもせず


どんなに美人でもいつかは老いるように、
この世にずっと変わらない物は無い。
有為の奥山を今日越えたが、
そんな浅はかな夢に酔ったりはしない。



この歌は平安時代に詠まれたもので、詠み人知らず。
簡略化された文である故に、作者の意図は解っていません。

たとえば、「有為の奥山」の解釈はさまざまな学説があるのですが、
有為(うゐ)」とは「為り得るもの」、すなわち
有為の奥山」は「悟りの境地」を表すのではないかと思います。
悟りの境地に達したのもの、結局は諸行無常に敵わない事を知った。
だが、それはほんの些細な夢を見ていたことにして、自慢はしないだろう。

つまり、「いろは歌」が何を意味しているかというと、


どんなに悟ったり、この世を見極めても、
結局は諸行無常には逆らえないのだから無駄な事である



ということです。
また、「いろは歌」は上の四行で起承転結が完成しています。
これを辿ると「涅槃経」の一文にも似ています。

色は匂えど散りぬるを」が起こり(起)
我が世誰ぞ常ならむ」が起こりの説明(承)
有為の奥山今日越えて」で文を転じ(転)
浅き夢見し得いもせず」が全ての文の本意(結)


ずっと昔に五十音を重複なく全て使い、
かつ意味を通して起承転結を詠むのは相当なもの。
相当暇だったのか、頭が良すぎたのか。
でも、文の解釈がこれで合っているのであれば、たぶん頭が良かったんでしょうね。



とりなきうた(鳥啼き歌)」というのもあります。
いろは歌」に倣って「とりな歌」とも言います。

とりなくこゑすゆめさませ
みよあけわたるひんかしを
そらいろはえておきつへに
ほふねむれゐぬもやのうち

鳥啼く声す夢醒ませ
見よ明け渡る東を
空色映えて沖つ辺に
帆船群れ
ゐぬ 靄のうち



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